上川陽子外務大臣が、自民党総裁選に向けて前向きに準備をしているという報道がありました。
初の女性総理大臣としても期待の声が上がっている上川外相には、「鉄の女」の異名も。
法務大臣時代の刑執行命令や、麻生太郎氏から容姿を揶揄されても動じないことも理由にありそうです。
今回は、上川外相が「鉄の女」と言われる理由を検証しました。
鉄の女とは?
強い意志を持ち、確固たる信念を貫く女性を意味する表現。主に政治家などの呼称として付けられることが多い。
特にイギリス第71代首相のマーガレット・サッチャーの愛称として広く普及している。
実用日本語表現辞典より
マーガレット・サッチャーは、 1979年にイギリス初の女性首相になりました。
経済の再建やフォークランド紛争など、さまざまな困難を乗りこえ、強硬な政治手腕から「鉄の女」(Iron Lady)と呼ばれました。
麻生太郎から「おばさん」呼ばわりされても大人の対応
2024年1月に麻生太郎副総裁が、講演中に上川陽子議員の外交手腕を評価する中で
このおばさんやるね
そんなに美しい方とは言わんけれど
などと発言。
麻生氏の発言内容
俺たちから見ても「ほ~このおばさんやるね」と思いながら、この間ニューヨークで(上川氏に)会ったけれど、少なくともそんなに美しい方とは言わんけれども、外交官の手を借りなくて「私がやるからいい」って、自分でどんどん会うべき人たちは自分で予約を取っちゃう。
あんなことできた外務大臣は今までいません。新しいスター新しい人がそこそこ育ちつつあるんだと思いますね。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/306158
これに対して、上川議員は麻生太郎氏の発言について問われたところ、
- 様々な意見があることは承知しているが、どのような声もありがたく受け止めている
- 国民に理解をされ、国民から支持される外交を展開していくということに専心しており、これからも日々努力をしていきたい
と回答しました。
上川議員は普段から周囲の人や秘書などにも優しく、敵を作らないタイプ
麻生さんの不器用に褒めた発言の意味も理解して、大人の対応をとったのでしょう。
上川議員は抗議しませんでしたが、野党側からの批判を受け、麻生氏は
とコメントしています。
法務大臣時代のオウム事件に対する職務遂行
上川陽子外相は、2018年7月、2回目の法務大臣在任中に、オウム真理教の元幹部13人に対する刑の執行命令を出しました。
【主な冒頭発言】※一部表現を変更しています
関わった事件は異なるが、6人は松本智津夫元教団教祖の下、それぞれの立場で役割を担いつつ犯行に及んだ。
判決で指摘されているが、松本元教祖が教団の勢力を拡大し、救済の名の下に日本を支配し、王となることまでを空想し、武装化を進めた。妨げになるとみなしたものは敵対視し、無差別テロに及んだ。
過去に例を見ない極めて凶悪重大な犯行で、国内外を極度の恐怖に陥れ、社会を震撼させた。被害者やその家族の苦しみ、悲しみは想像を絶する。
裁判所で十分な審理を経て、死刑が確定した。慎重な上にも慎重な検討を重ね、執行を命令した。
https://www.asahi.com/articles/ASL7V43J0L7VUTIL022.html
と刑の執行に至った理由を説明しています。
以来、上川議員には常に身辺警護のためSPが付いています。
併せて上川議員は、刑執行の事実を被害者遺族にいち早く知らせるという施策を打ち出しました。
犯罪被害者への支援・保護が十分ではないという認識があり、被害者側からも理解ある国会議員の一人として信頼されています。
上川陽子(かみかわ ようこ)の経歴プロフィール
上川 陽子(かみかわ ようこ)
外務大臣(第152代)
生年月日:1953年3月1日(71歳)
出身地: 静岡県静岡市
学歴:静岡雙葉学園 / 東京大学教養学部卒業 / ハーバード大学ケネディ・スクール修了
職歴:三菱総合研究所 / ボーカス米国上院議員政策立案スタッフ / 株式会社グローバリンク総合研究所代表取締役
趣味:合気道、日本舞踊、ラジオ体操、合唱、グラウンドゴルフ、ターゲットバードゴルフなどのニュースポーツ、神輿担ぎなど
所属:自由民主党 静岡1区 当選7回
実績
2000年:衆議院総選挙で初当選(静岡1区)
2004年:自由民主党女性局長就任
2005年:総務大臣政務官就任
2007年:内閣府特命担当大臣就任(少子化対策、男女共同参画、食育、青少年育成)
2008年:初代公文書管理担当大臣就任
2013年:総務副大臣就任
2014年:第95代、96代 法務大臣就任
2017年:第99代、100代 法務大臣就任
2020年:第104代 法務大臣就任
2023年:第152代 外務大臣就任
まとめ|上川陽子が鉄の女と言われる理由!法務大臣時代の職務遂行力が凄い
今回は、上川外相が「鉄の女」と言われる理由を検証しました。
語学も堪能で、肝が据わっていると評価が高い上川外相。
初の女性総理大臣になるのは上川陽子議員かもしれません。