2025年1月1日、歌手のこっちのけんとさんが休養することを発表しました。
2024年の年末に日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞し、NHK紅白歌合戦で大盛り上がりを見せた直後だけに、驚きの声が広がりました。
実はこっちのけんとさんは以前から躁うつ病(双極性障害)であることを公言していたんです。
今回は、こっちのけんとさんが双極性障害になった理由と壮絶な生い立ちについてまとめました。
こっちのけんとが休養を発表
【2024】
— こっちのけんと (@SuppokoPeppoko) December 31, 2024
同じ思いを持つ人、同じ病を持つ人、
可能な限り背負わせていただき、
人生をかけて1年間歌わせていただきました。
本当にありがとうございました。
若干躁期でした。
今後は跳ね返りと戦うために当分休みます。… pic.twitter.com/eWXI1nTaql
歌手のこっちのけんとさんが、2025年1月1日に休養を発表しました。
【2024】 同じ思いを持つ人、同じ病を持つ人、 可能な限り背負わせていただき、 人生をかけて1年間歌わせていただきました。
本当にありがとうございました。
若干躁期でした。
今後は跳ね返りと戦うために当分休みます。
どれだけ人生が変わっても「死にたいな」と考えてしまうので、やっぱり病気なんだなと思います。
僕が頑張れた理由を考えると僕を支えてくださった皆様のおかげだったなと確信しております。
本当にありがとうございました。
僕にしてくださったように世界中で悩んでいる人たちに、その優しさを向けていただければ幸いです。
悩みは解決するのが1番ですが、 持ち続ける事で人生を彩ることも出来ます。
それが証明できた事だけでも僕の人生は最高です。 お力添えいただきありがとうございました。
また頑張れそうな時が来るまで鬱期を楽しんでまいります。
死なないように生きておきます。
いってきます!
2024年5月27日にリリースした「はいよろこんで」が大ヒットし、SNSでは様々なアーティストやインフルエンサー、一般の方がダンスを披露。
第66回日本レコード大賞では最優秀新人賞を受賞。
第75回NHK紅白歌合戦に初出場し、歌唱が大盛り上がりで全国的に知名度をあげた直後の発表となりました。
SNSでは驚きの声や同じ病気に苦しんでいる人たちからの応援の声が相次いでいます。
こっちのけんとさん、双極で闘病中の方なんだね…知らなかったな〜
— りょう (@0716ryou00) January 1, 2025
より勇気をもらってしまうね
こっちのけんと休養。メンタルの病気を抱えてたのか。知らなかったです。ゆっくり休んで、また楽しい歌を聞かせて欲しいな。
— 田口勝也@医療機器開発社長 (@taguchi228) January 1, 2025
「はいよろこんで」は気がつかないうちに愛想笑いをして、自分をすり減らしていく優しい人の歌だから、その歌が大ヒットして愛想笑いをし続けなければならなかった、こっちのけんとさんはさぞしんどかったろうなと思う。ゆっくり休んで欲しい。
— オガワデザイン (@ogawads) January 1, 2025
こっちのけんとさんの病気を知って
— popo (@popo39739555) January 1, 2025
「はいよろこんで」の歌詞中にある
・・・ーーー・・・が
モールス信号で「 SOS 」だと気づいてから
涙なしでは聞けない音楽になった
双極性障害とは?
ところで、双極性障害とはどんな病気なのでしょうか。
双極性障害とは
双極性障害とは、イライラしたり気分が高ぶったりする「躁状態」と、著しく意欲や気持ちが低下する「うつ状態」を繰り返す精神疾患です。双極性感情障害、躁うつ病などと言うこともあります。一生涯のうち、およそ100人に1〜2人が発症すると言われており、10代後半〜20代に発症しやすい傾向にあります。
双極性障害の原因と発症しやすい性格
遺伝的素因のある人にストレスや身体要因が引き金となって発症すると考えられています。
適切な治療を受けられずに再発を繰り返していると、ストレスなどの引き金がなくても発症するようになるといった特徴もあります。
双極性障害の治療
躁状態はうつ状態と比較して急激に悪化することが多いため、入院加療が必要となることがあります。躁状態に対する有効的な治療法は薬物療法です。
うつ状態の治療は気分安定薬、非定型抗精神病薬による薬物療法です。
双極性障害は、再発を繰り返すことが多いため、症状が落ち着いている安定期においても維持療法をおこない再発を予防することが重要です。
維持療法の基本は薬物療法です。長期間の治療の必要性についての理解を深めるために、心理教育も並行しておこなわれます。
https://ashitano.clinic/bipolardisorder/
こっちのけんとは双極性障害!原因は壮絶な生い立ちにあった?
こっちのけんとさんがうつ病と診断されたのは、2020年、新卒で入社した会社員時代。
一般企業に就職したこっちのけんとさんは、仕事への重圧から精神的に追い詰められ、1年で退職してしまいました。
こっちのけんとの芸名の由来は、無理をしていた会社員時代を「あっちのけんと」アーティスト活動をする自分を「こっちのけんと」と区別したことから。
その後、2023年9月に双極性障害(躁うつ病)と判明しました。
症状が出た時の直接的な原因の他に、そこに至るまでの生い立ちが関係していると考えられます。
こっちのけんとが双極性障害の原因① 家族に劣等感
父:菅生新(経営コンサルタント)
母:菅生好身(実業家)
長男:菅田将暉(俳優)
次男:こっちのけんと
三男:菅生新樹(俳優)
こっちのけんとさんの父親は経営コンサルタントの菅生新氏。
母親の好身さんも美容サロンを運営する実業家です。
両親ふたりとも、コミュニケーション能力が高く仕事をバリバリこなしています。
こっちのけんとさんにとっても、信頼できる人柄で尊敬しているそう。
ただ、存在が大きすぎて、自分の価値を見失ってしまう大きな原因となっているようです。
人懐っこくて誰からでも愛される末っ子タイプ。
そんな出来すぎる家族に囲まれた自分に対する劣等感から、両親や兄弟を敵のように感じ、子ども時代は家にひきこもっていました。
大人になってからも、兄がアカデミー賞を受賞したり、歌手デビューを果たしたりと輝かしい活躍をし、羨ましさに苛まれ苦しみ続けました。
こっちのけんとが双極性障害の原因② 中学・高校でいじめにあう
こっちのけんとさんが中学生の頃、兄の菅田将暉さんが仮面ライダーシリーズで俳優デビューしました。
誇らしい気持ちでいたものの、いじめが始まってしまったそう。
友人からは兄に会わせて、サインを貰ってきてなどの無神経なお願いをされることも増えました。
高校に入学すると、誰かが教室の後ろから「あれが菅田将暉君の弟」と暴露し、すぐに兄の存在が知られてしまいました。
エゴサーチをしたところ「菅田将暉の弟は同じクラスだけど、弁当箱はお下がりを使ってた!兄の名前が書いていた!」という書き込みを発見してしまいます。
プライベートを晒された恐怖から、その後は、兄の顔に泥を塗らないように、菅田将暉の理想の弟像を演じながら無理して生きてきた
こっちのけんとが双極性障害の原因③ 会社員時代にうつ病を発症
こっちのけんとさんは、家族全員が不安定な職業をしている中でバランスを取ろうと考え、大学卒業後の仕事として会社員の道を選択しました。
勤めたのは父と同じコンサル会社。
新入社員の身で社長クラスの人にアドバイスをするには知識がなく、矛盾を感じて苦しみました。
夜中まで仕事をすることも多くなり、深夜に帰宅し玄関で倒れてそのまま朝を迎えるという日も。
先輩から病院で受診することを勧められてうつ病と診断されて休職し、1年で退職しました。
「はいよろこんで」は過去の自分へのメッセージ
自分よりも相手を優先させてしまっていた過去の自分に向けたアドバイスを込めた「はいよろこんで」
楽しいリズムでダンスをしている様子が嬉しそうで、そんなメッセージには気づいていなかった方も多いのではないでしょうか。
角が立たないように立ち回ってきた過去の自分に向けたメッセージが込められています。
自分の精神的な悩みをぶつけた1曲になっていて。
人のために何か役に立ちたいっていうのが小さいころから結構大きく心の中にあって、人からお願い事をされたら『はい、喜んで』って、ちょっと自分をないがしろにして他人を優先するみたいな、自己犠牲という気持ちで生きてきたんですが、それは実は危ないんじゃないかと思って。
ちゃんと自分に言い聞かせるために曲を作ったっていう感じでしたね
https://www.nhk.jp/p/ohayou/ts/QLP4RZ8ZY3/blog/bl/pzvl7wDPqn/bp/pvV80D5pXr/
ネガティブな気持ちが音楽を作る原動力になっていたようです。
こっちのけんとさんの体験から、多くの人に勇気や共感を与える曲が生み出されていたんですね!
こっちのけんとの復帰はいつ?
こっちのけんとさんの活動休止宣言には、
今後は跳ね返りと戦うために当分休みます。
こっちのけんと公式Xより
とありましたが、その後の投稿で
活動休止と言いますか、活動セーブの気持ちです。 音楽はしてないと壊れちゃうので引き続き作り続けます。
こっちのけんと公式Xより
とありました。
体調をみながら曲作りはしていくようです。
双極性障害は治療に時間がかかる病気。半年~1年ほどで活動再開となるのではないでしょうか。
また元気な姿を見せて欲しいですね!
まとめ|こっちのけんとが双極性障害になった原因は?生い立ちや家族関係が壮絶だった!
今回は、こっちのけんとさんが双極性障害になった理由と壮絶な生い立ちについてまとめました。
家族や他者との比較や劣等感で苦しむ方は多いと思いますが、こっちのけんとさんは感受性が豊かで、より心に複雑な思いが生まれてしまったように感じました。
レコード大賞新人賞や紅白出場、多くの方から共感を得たことで病状がよくなることを願っています。